Hisonyan’s blog

語彙力無く好きだと叫んでいる一銭にもならないブログ

映画ボヘミアンラプソディ ネタバレあり感想


映画ボヘミアンラプソディを試写会で観てきました。
とりあえずブライアンが激似で笑ってしまった。*1
ネタバレあります。考察というより感想です。

この映画は、クイーンというバンドのドキュメンタリー映画ではなく、「フレディマーキュリーの愛と生き様」の映画だったと思う。
だってメンバーの顔から仕草から服装から家の装飾から*2なにからあれだけ忠実に再現してるのに時系列なんてバラッバラだった。
クイーンオタクにしか伝わらない細かすぎるモノマネ長編映像と、クイーンオタクじゃなくても分かる作り話映像をいっぺんにぶつけられた全世界のクイーンオタクは
Is this the real life?(えっこれ伝記?)
Is this just fantasy?(えっこれ作り話?)
と頭に響かせたと思う。

フレディが受けた愛と注いだ愛、生き様、メアリーさん、7-80年代特有のド派手なゲイライフ、フレディの出生、(ブライアンとロジャーの私怨によるものも大きそうな)ポールプレンター最悪*3話、エイズが主な話だったと思う。
メアリーさんのこともゲイライフの事も知っていたので驚きは無かったけれど、このように、公式が、関係者がご存命のうちに助言を貰いながら形として残したというのは、大きな意味のある事なんだろうと思う。
ドキュメンタリーじゃなかったけど、「ファンとして許せません!」とは思わなかったです。むしろ映画として本当に良く出来てたと思う。
いくつか映画を見て思ったこと書きます。

1.ボヘミアンラプソディーの歌詞の意味について

この歌詞がフレディ自身のセクシャリティに関する事なのでは、カリスマ宣言なのでは、という考察は昔からあるし、私もそうだろうなとは思うが、フレディ自身も他のメンバーも歌詞の意味は内緒だよ、と言っている。映画の中でも謎のままでいい、としっかりと明言されておりよかった。不朽の名曲!
かつてフレディが言った「どこか謎めいた要素、誰かに関して本当のところが分からないなんていうのは、とても唆られるものじゃない?」という言葉。これに尽きる。

2.ジムさんについて

映画ではあまり描かれていなかったが、ジムハットンさんとフレディの話は本当に最高。
*4
こちらは、自分に永遠を誓ってくれる聡明な美女がいて、スターの才能があって莫大な資産がありド派手なゲイライフを送っている、全てを手に入れた様に見えるのに寂しくて孤独でしょうがないフレディと、しがない散髪屋のジムさんのシンデレラピュアラブストーリーの自伝本。
映画ではジムさんが執事として出逢うが、本では違う。本によると、はじめはフレディがジムさんをゲイバーでナンパするが、フレディマーキュリーを知らなかったジムさんは断った。だが、二人は再会し、なんやかんやあって真剣交際。ジムさんは「君みたいな人がなんで僕を選んだの?」と尋ねるまでにフレディにベタ惚れになる。フレディは「きみは僕と闘って、僕を勝ちとったんだよ!」と。。フゥー!さっすがフレディ! !映画では、変更されているとはいえ、「初対面の時にグイグイしてくるフレディマーキュリーが持つ超絶カリスマ有名芸能人パワーにジムさんは全然靡かない。フレディはそんなカレのことが気になりまくって探しまくる」という重要な点が再現されていたので、本と違くても別にいっかーと私は思う。
全てを手に入れている様なフレディへのバースデープレゼントに一体何をあげたらいいのか分からなかったジムさんが、悩みに悩んで四葉のクローバーの押し絵をあげたら、フレディがすごく喜んでみんなに見せびらかした話ほんっとすき。*5
ふたりの出会いからライブエイドからいちゃいちゃ爆買い(数百万ポンド!)日本旅行*6から死を看取るまでの話が読めるからみんな読もう。最後の方はメアリーさんとの遺産でのいざこざの話だが。。

3映画のエンドロールが"The Show Must Go On"なのも良かった。

*7
クイーンの実質的最後のアルバムに収録されているラストの曲である。

My soul is painted like the wings of butterflies
私の魂は蝶の様に彩られている
Fairy tales of yesterday will grow but never die
妖精のお伽話は語り継がれ決して滅びることはないだろう
I can fly my friends
私は飛べるんだ、友よ

この歌詞で終わるなんてわかってんな!と上から目線で思いました。フレディフォーエバー!!

4.追記〜史実と違うじゃん問題〜

三つ目のフレディフォーエバー!!で終わらせようと思ったのですが、もう一つだけ追記します。
??「エイズのねじ込み方が無理やりじゃ?ライブエイドは1985の事で、フレディが検査で陽性が出たのは1987のこと。バンドメンバーに言ったのはそのもっと後じゃん」「色々史実と色々違うじゃん」
…そう…そうなんですよぉ。。
でも、私の妄想ではありますが、映画援護の言い訳をさせてください。
まず、エイズはフレディが唯一自ら言及した社会問題といっても過言ではない。*8

「私はHIVテストで陽性と診断され、AIDS患者であることが確認されました。/…/これからはこの恐ろしい病気に対して、私と私の医師団と世界中で私と同じように苦しんでいる人々と一緒に戦って下さい。」

この声明文を発表し、翌日に亡くなった。そうなると、流石に、エイズ無しにフレディの伝記を作るのは駄目だろうと、製作者もそう思ったんじゃなかろうか。で、この映画をライブエイドで終わらせるかフレディの死で終わらせるか今も活動中だぞで終わらせるかどーするのか色んな人と散々話し合われ、結果、「不治の病(当時)を告白するボーカル!熱く抱きしめ合うバンドメンバー四人!よーし!ライブエイド頑張るぞい!」という青春映画が出来上がったんだと思う。最善の手として。悪く言えば苦肉の策で。だから、まぁ、なんというか許してください、、映画としてすげー頑張って纏めたんですよきっと、、あれが"real"と"fantasy"の最大公約数である"Fairy tales of yesterday"だったと思います、、という事です。クイーンをよく知らない人でも楽しめるように精一杯努力した結果だと思う。
そもそも生前フレディ自身が「ありのままの自分を見てくれなんて思わない。みんなには僕という人間やそのイメージを、それぞれの解釈で作り上げて欲しい。」「死んだ後のことはどうでもいい」とそう言ってるんだから、史実と違ってもいいじゃん派です。様々な解釈ができるフレディという偶像崇拝永遠に。
でもまあフレディが神だから解釈違いの宗教戦争が起こっていてもしょうがないかという気もしてきました。

私がこの映画に不満があるとすれば、
Crazy Little Thing Called Loveをフレディが閃いたシーンを撮影したがカットしたこと。

This thing called love
「愛」という名のこれは
I just can’t handle it
抑えが効かない
I ain’t ready
準備なんて出来ていない
I kinda like it
でもなんか好きなんだ
Crazy little thing called love
この「愛」と呼ばれる狂った小さなものが

めちゃくちゃ暗い歌詞に*9明るい曲調の大好きな曲。これを風呂場でぱっと思いついて世界で大ヒットさせたってのも最高。*10その場面も映画館で観たかったなあ。DVDもブルーレイもボックスも何でも買うから特典映像とかにしてくれないかな。ラミさんもそのシーン気に入ってたみたいだし。*11
あっ後'39の日本公演シーンもいくらでも出すから見せてください。ベンハーディさんも「DVDの特典にして欲しい」って言ってます。なんでもしますから見せてください。

さらに追記
寂しがりのフレディ姫が病院で一人な訳がないとかそこで靴は履かないとか、そこはとりあえず置いといて、なんかそれでも違和感が残る映画だったな。。なんでだろう。。と思って二回目観たらわかりました。ブライアン先生の女性関係がかなり控えめ描写だからだ!ロジャーは両手に花してましたが、ブライアンはアニタさんに気を使ったのだろうか。フレディとメアリーさんとの出会いだって、ブライアンとメアリーさんが付き合ってたからだし。あースッキリした。もう一回観よ。

5.〜映画人気に便乗して〜「フレディマーキュリーがケイティペリーに与えた勇気や希望の輝き。あとエイズの話」書いたのでみんな読んでください。

読んでください

*1:ついでにボブ・ゲルドフもそっくりだしフレディも歩き方から背筋から何からフレディで、俳優さんって凄いんだなーと当たり前のことを思った。

*2:具体的に言えば高級な家具に囲まれた家で着物着るフレディ、謎の漢字Tシャツのブライアン、IWTBFのロジャーの可愛すぎる女装、雑待遇ジョンなど本当に隅から隅まで拘りを感じた。ロジャ子、下着から拘ってませんか。。?まさか透けてるところまで。。?こちらは完全に下着からこだわってらっしゃる。このラミさん本当に素晴らしいですね。圧が。 I Want To Break Freeは誤解されがちですが作詞はジョンで、PVはロジャー発案の女装です。あと、PVの見所は女装だけではなく、全身タイツ人々のアート映像もなかなかの衝撃です。髭ありボサボサ日常女装×髭なしきっちり非日常全身タイツの合わせ技は子供だった私に計り知れない恐怖を与えました。皆さん是非観てください。

*3:ポールプレンターに「ブライアンのギターは古臭い!ゲイクラブみたいな音楽にしよう」などの悪影響を与えられた恨みは今も忘れられないだろう。エイズによる合併症で無くなったポールのことは死人に口なしでもっとボロクソ描写でもできたのに、ポールが「セクシャリティによる迫害を受けた」などの被害者としての面も描いており、優しい映画だなと思った。これは妄想だが、もしかしたらフレディが「うーん。。でもポールも可哀想な人なんだよ。。」などメンバーやジムビーチさんに言ってたのかもしれない。

*4:Amazonのリンクを貼ってたんですが、こちらだと定価で購入可能との事なので訂正させていただきました。私は図書館で借りました

*5:しかもその誕生日はLiving on my ownのPVの日なのだ。メアリーさんジムさんブライアン他三百人の来客と共に大金叩いて乱痴気誕生日パーティーを主催しながら「孤独で泣き崩れそうだ。淋しくて堪らない」と歌うフレディ様は永遠のカリスマ。あと宇多田ヒカル様がこの曲好きでライブでカバーしてるのまじで全部最高。似合いすぎる。

*6:「フレディは日本でネクタイを爆買いしたが、彼は自分で結ぶことが出来ず、スーツに着替える時に困った顔でこちらをみてくるのがとてもおかしかった。」うろ覚えですがこんなシーンがあって。いや、フレディ寄宿舎出身じゃん制服ネクタイだったじゃん自分で結べるじゃん。。いやその頃から毎日人に結んで貰ってた可能性だって無きにしも非ずだけど、ジムさんに結んで欲しかっただけだと思います。フレディまじで姫。

*7:「クレジットはクイーンなんですけど、のちのインタビューとかノートとか見ると歌詞のここの部分はフレディが書いた事が分かりますね、とドヤ顔で書きましたが、本当にそうなのか不安になって来たので消しました。でも多分そうだと思う。

*8:当時のイギリスロックンローラーなんて政治にジェンダーに戦争に言及アンド活動が当たり前だったが、フレディは極端に社会問題に関与しなかった。ライブエイドに参加したのも異例。病気の進行で声明文を発表した日には意識がかなり朦朧としており、フレディが自分の意思で公表した翌日に他界したのか問題があるのは置いといて、

*9:「愛」を狂っているものでありちっぽけなことだと言い切る暗さの中にもNothing really matters 感がありそこもまた好き

*10:ライブ映像も最高だが、手首MVも最高。このMVの事を「静かに暮らしたくない吉良吉影」と呼んでます。"I gotta be cool, relax, get hip and get on my tracks"とかも最高に吉良吉影じゃないですか?

*11:もしかしたらラミさんファン歓喜のサービスシーンかも。胸毛やいかに。